［後半］今さら、Album「Future Pop」の感想を書く。

（本記事は後半です）

　2018年8月15日発売のPerfumeの最新アルバム「Future Pop」。その感想を書いていきたいと思います。いや、今さらかよ。でもよくよく考えると、「(アルバムが発売してしばらく経ったら＝)Twitterが落ち着いてきたころに書けばいいや」と思っていた。気づけば何か月も経っていました。何ならライブの感想のほうが書いたの先です。まぁ気にしない。

改めて。

※　音楽のちゃんとした知識とかミリもないド素人の感想です、ご了承ください。

08- 超来輪

　これですよこれ。私が今回のアルバムの中で一番推す（ようになった）曲です。

　まぁなんで推すようになったかというとそれはライブの影響が大きくてですね、今回の記事は曲中心に書きたいのでまぁそちらには触れないようにしておきますが、ライブ効果で一番好きになったのは事実。

　「Tiny Baby」と、雰囲気というかまとってるオーラが似ている気がするのはいいとして、この適度なオリエンタル感。「Cling Cling」を彷彿とさせつつも、今回のアルバムに合うような、音数の少なさ？引き算？を実現していると思う。

[Official Music Video] Perfume 「Cling Cling」

　そして歌詞。フロッピーディスクやらZIPやら…いつの時代だよって()

　おそらく三人は何のことを言っているのかさっぱりかもしれない。だがそれでいい。なにせ聞いているこっちも、それぞれの単語の意味は分かっていてもそれがただ羅列されていて訳が分からない。たぶん聴いた感じというか、発音の可愛さで選んでるんだろうから(笑)。

　普段は曲の歌詞って割と早めに覚えるほうなんだけど、「Tiny Baby」はいまだに覚えてない。この曲はかろうじて覚えたけど。すっごく聴いたから。というのも、もう歌詞に意味とかなくなってきてて、まさに「声も楽器」として、感じるものになってきてる。だから覚えなくても支障がない。なるほどそういうことだったのか。

09- 無限未来

[Official Music Video] Perfume 「無限未来」

　「If you wanna」に続くFuture Bass路線。「私たち(みんな)の未来は明るいよって言ってくれる曲」みたいにあ～ちゃんは言っているけれども、正直それは歌詞から感じ取るのは難しい()、なにせ抽象的というか、なにか特定のことについて言ったわけじゃないから、ま～漠然とした応援歌だなって思います。言わんとすることがわからないわけではないけど。だからこの曲も歌詞とかではなく音から感じるべし。音はめっちゃ明るい。シングルのときにカップリングだった「FUSION」との落差たるや。

10- 宝石の雨

Ora2✕Perfume　All Day くちもとBeauty篇

　アルバム収録曲が発表されたとき一番ファンが驚いたのはこの曲の収録だった。間違いなく。というのも、「If you wanna」のカップリング「Everyday」はネットの生配信でもやったし、MVも作られたし、まぁ収録間違いないだろっていう。そして先述の「無限未来」のカップリング「FUSION」も、ドコモと大々的にコラボしたし、っていう。

　…その流れでじゃあ「TOKYO GIRL」のカップリング「宝石の雨」はどうかというと、確かにCMには使われたが、…それだけ。不遇な扱いを受けているにおいが当初からぷんぷんしていて、逆説的？に言うと、ツアー当初もセットリストに入っていなかった。

　だからみんな驚いた。現にこのアルバムの中における単純な明るさ的には最大値ではなかろうか。一番明るい。ポジティブ。幼い感じ。「Tiny Baby」より幼い。

　未来的でかっこいい曲が続く中、一ついいアクセントになっているなと思う。

11- 天空

[Perfume×docomo] FUTURE-EXPERIMENT VOL.04 その瞬間を共有せよ。

（動画、曲は3:31から）

　のっけからクライマックスってどういうこと()

　まさに「アルバムの『締め』です」って感じがして、もはや潔い。この曲が一番J-POPしてる、かもしれない。昔の曲に使われていたような音色が使われていたり、サビのはじまりのメロディーが2008年リリースの曲と同じだったり。構成もJ-POP的。PerfumeがJ-POPだった時代を思い起こさせる。

12- Everyday

Perfume「If you wanna」発売記念『Special Live』 (2017.8.31)

（動画、曲は5:33から）

　「天空」で盛大に締めてしまった感じがしてこの曲はもはやボーナストラックに聴こえてくる…気もするが、ここまでがアルバムとして、そしてこの曲こそ、アルバム「Future Pop」を丁寧に包み込んでいる。

　どんなに新しい技術や音色が見られても、聴こえても、そこにあるのはいつも人の手であり、温かいものなんだということを感じさせてくれる ―

　「Reframe」という、過去の曲やなんかのリミックスを盛大に施して、「Perfumeの『再構築』」として行われたライブがあった。そのときにメンバーが上述のような、「テクノロジーって本当はあったかい」みたいなことを言っていたけども、それはこういう曲からも感じられる気がする。

　ま、もっともこれは「温水泡洗浄」の洗濯機のタイアップなんですけどね！！そりゃああったかいわ！！（オチです）

おわりに

　アイキャッチに、「30代を迎える三人が放つ新たな輝き」なんていう言葉を入れてしまった。ただ、近年のPerfumeの路線転換は明らかなもので、ファンの中でも賛否両論…というか、過去のほうが好きだった論者ももちろん存在する。

　でも、私の主観から言えば、Perfume、およびヤスタカは、いい路線転換をしたな、と思う。オトナの、洗練された、アーティストとしてふさわしい進化をしたと思う。飾り立てるだけじゃなく、引き算。みんな言ってるから二番煎じだけど、引き算。ある意味こういうほうが日本的というか、クールジャパンじゃない？おまけにさ、なんかエコな感じするよね。省エネ。ポリリズム感。

　ということで口下手ですが私はこのアルバムが大好きです。YouTubeのリンクを張りまくって気づいたけど、意外と合法に聴けちゃう曲も多いし、ぜひ聴いてみてください。

　一番聞いてほしいのは超来輪なんですけどね！！なんでノータイアップなの！！